呪いの言葉

癒しの言葉

狂いの言葉

児雷也 第2編

「維乱苦合戦」

第1幕

乞食の親分、布施院定蔵がさめざめと泣く。聞けば、子分のチョロ松が行方不明という。盲目の純姫がなぐさめるがやまない。

袖幕のチョロ松の言い分は「ああ怒鳴られちゃたまらない、時々雲隠れして、子分の有り難さを味わらせてるのさ」「純姫は条島奉行邸からさらってきた子で、まだなにもわからない赤子の時に布施院親分が眼をつぶして育てたので、親分を親と思い親孝行だ」

そこへ、武州見回り条島奉行が、荒戒団の客人鬢雷殿を追って登場。

袖幕のチョロ松の狂言回し。凧に乗った鬢雷殿が、天守閣の金の鯱を爆破したという。

愚連隊荒戒団と条島武州奉行のてんやわんやの泥沼合戦で幕。

第2幕

客席の携帯が鳴り、布施院からの電話。

バーチャル世界と現実世界の交信が錯綜する。「火星移住自衛隊」と全「人類猿化幸福委員会」と「非物質おたく連合」との三つ巴の交信。

幕が開くと、闇夜の洞窟、異様な雰囲気。

犬の吠える声、ワン、ワン、ワン
「八が黒姫山の大蛇と戦っている。あんなに怯えながら、一匹で大蛇に立ち向かっている」
「なーに、戦う振りをして、 勇ましい自分をご主人様にアピールしているだけさ」

ワツ・・・途中で吠え声が止まり静寂。
「あ、今喰われた・・・」

、、、、、

三者三様ひきこもごもの感慨で、手を取り合い、大見栄で幕

第3幕

チョロ松と純姫、