EDITER'S NOTE
印刷媒体の発行にあたって
本書の内容は、多摩美術大学の情報芸術コースA-labとB-labにおける創作研究の成果と、その出身者達の活躍を編集したものである。 「発表編」では、情報芸術コースが毎年企画実施してきた学外での展示会開催、及びCD-ROM出版などの創作発表記録を記載する。 「作品編」では、情報芸術コースの卒業生などによる創作作品を掲載する。各頁の構成は各作家から提供された自由な原稿形式に基づく。作品は気想・液相・固相・光波・電気・重力・記憶・身体の8項目に分類掲載し、読者がインターネットの検索サイトを応用して、最新かつ詳細な学習ができるように、関連するキーワードを添付した。 「理論編」では、情報芸術コース出身の大学院生や、研究室スタッフなどの論文を掲載する。また、関連する資料を掲載する。 本書のオリジナルデータはインターネットで広く公開している。現代のデジタル情報技術は、相互方向性、媒体互換性、即時性、世界規模、動画配信ネットなどを可能とし、豊かで大量の情報を簡単に無償で伝達できる。さらに、ハイパーテキストのリンクは、リニヤな記述には出来ない、自由な連想を喚起し、より自然な思考方法に近づいているように思える。 しかしながら、それらのデジタル媒体は、著作権の担保に関しては全く無力であるので、このアナログの印刷媒体を発行することとした。 本書の発行は、多摩美術大学の共同研究支援により、情報芸術コースの10年間に渡る研究成果を編集出版して、世に問うことによって、情報芸術領域における創作研究の意義を明らかにする。 |