Siren セイレーン Seiren |
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[Victory Siren] |
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ベル研究所sがニューヨーク市で行った音響伝搬実験。 音圧レベルは170dB。50馬力。 |
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サイレンは1819年、フランスの物理学者カニヤール・ド・ラ・トゥール(Cagniard de la Tour)によって考案された。 円周に沿って等間隔に孔が開けられた回転円盤が圧搾空気を小刻みに断続させて周期的な音を造り出す。 均等に穴をあけた2枚の円板で構成されている。片方の円板を回転させて、両方の円板の穴が合った時に、噴出した空気圧で空気が振動して音が鳴る仕組みである。音の振動数は穴の数に円板が回転した回数をかけた数と等しくなるため、大きな音を出すために穴の数や回転数に工夫が施される。 |
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On the Sensations of Tone(Hermann L. F. Helmholtz )記述のサイレンは回転円盤の孔の形が斜めであるので、回転円盤がタービンの役割をシ、圧搾空気を送るコンプレッサが不要になる。この方法だと空気の圧力を大きくするには回転数を増さねばならず、逆に回転数を落とすとなると圧力が弱められることになる。 Theory of Sound (Dover Classics of Science & Mathematics) |
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上下一対のサイレンは共通の回転軸で駆動され、軸の回転数を読み取るメータが備えられている。コンプレッサからの圧搾空気は分岐したパイプによって上下のサイレンに均等に送り込まれる。 回転円盤には圧搾空気を断続させるための小孔が等間隔で開けられているが、一列ではなく間隔をもって同心円状に四列になっている。各列の孔の数は上が9,12,15と16、下が8,10,12と18である。上下のサイレンの外殻には各々4本のストッパー・バルブが突き出していて、これを出し入れすることによって、円盤に開けられた小孔のどの列に空気を通すかを選ぶことが出来る。上のサイレンの部分は全体が駆動軸を中心に小さなハンドルで回転させることの出来るので、上下のサイレンの発する音の位相をコントロールすることができる。 |
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