共通教育科目での出席管理カードリーダーの導入に関してのレポート
■ハード面から
1)磁気カードと非接触ICカードについて
現在多摩美術大学では学生証を「磁気カード」で発行しています。
この磁気カードには10桁程度の数字のデータが入っています。
しかし、2006年度から教職員向けには磁気カードに加え、ICチップを内蔵した
「非接触ICカード」が導入されているようです。
後々学生証もICカードを導入するようになるのでしょうか?
導入を検討しているならば、現段階での磁気カード出席管理システムは導入すべきではありません。
2)リーダーの電源について
http://www.nisco.ne.jp/nisco_news.htm
情報デザイン学科は、上記リンク先の会社より、
Σリーダー2という商品を導入し、出席管理を行っております。
この商品の優れている面は、下記の商品とはバッテリー内蔵という点で優れています。
http://www.e-welcom.com/doc/m1023.html
http://www.topre.co.jp/products/comp/card_list.html
http://www.neuron.co.jp/ContentsJ/ProductSpec/LineUp%20details/
MagCardReaderTerminal/KT-900U.html
大学で出席管理を行う場合、会社等で導入するのと違う点ですが、
なにもない多くの教室に、すぐに出席システムを設置する事です。
これは、電源供給もいらない「バッテリー内蔵」でないと上手くいかない大きな理由です。
各先生にノートパソコンを配布する、またはPDAのような携帯端末で使用できるようなものを探す/開発する
といった事も考えられますが、データを集めて保存するだけでしたら、どの方法も可能かと思います。
■ソフト面から
1)データの収集と処理
磁気データの収集、保存は簡単にできます。
こまめに管理しておけば、時間も1分の狂いもないでしょう。
しかし、履修名簿と出席データの照らし合わせと、
それを全授業数/開講数と、補講などを含め、それら全てに対応した情報処理をすることは
残念ながら先生方には不可能です。
その点から、今までのように、出席用紙の配布と回収などの簡単な作業は安心です。
つまり、ノートパソコンを配布しても、バッテリー内蔵のリーダを配布しても、
データを吸い出して管理する事は、先生方のスキルの面から不可能と考えられます。
先生方に出席管理を任せているスタイルを変えなければ実現できないと感じます。
きっと情報処理のできる出席管理専門の職員が必要になるでしょう。
2)不正について
不正の磁気カードを作る事は、可能です。
2-5万円の機器を購入すれば、誰でも新しく偽造カードを作れます。
■まとめ
共通教育科目で出席管理カードリーダーシステムを導入する場合、
・多摩美術大学用の出席システムを作ってもらう
・出席カード管理専門のスタッフを配置する
・学生証が壊れた/忘れた学生への対策
・先生方自信による出席管理の見直し
上記の4点の対策で可能かと思われます。
しかし、先生方自身が出席管理しなくなると、現場での「様々な歪み」が生まれてくるだろうという事も加えてお知らせします。
一番いいのは先生方各々が出席管理システムを理解し、対応できるということですが、
まだまだそこまで扱いやすいシステムではなさそうです。