1)国際コンピュータアート展1973東京

パソコンの出現する以前、大型コンピュータの時代から、アーチストは絵画表現に挑戦し始めていた。幸村真佐男 CTG

1973年に東京のソニービルで開催された「国際コンピュータアート展」では、世界中から作品が応募された。

利用されている出力装置は文字を印字する事務用のラインプリンタ、ペンで線グラフを描くXYプロッタ、大型計算機用のベクタースキャニング型の蓄光管などの極めて貧弱な表現力しか持たない出力装置である。


コンピュータアートは音楽領域から誕生する。


1969年代の蓄光管やXYプロッタで画像を出力し、シルクスクリーン版画とした。


産業用の出力装置の開発研究との関連。

絵を描く機械 座標 群論

端山貢明が組織し、高橋士郎が会場構成した「国際コンピュータアート展」1973年のカタログ「コンピュートピア別冊」で美術評論家の中原佑介は次のように評論している。「 コンピュータ・グラフィックをコンピュータ・アートといって悪いわけでもないが、しかし、コンピュータ・アートという語感はどうしてもアートの方に重みがかかる。つまり、コンピュータによる芸術といった響きを与えてしまうのである。」 幸村真佐男などによるコンピュータ初期のアートは、メインフレーム時代のコンピュータ社会でのアートであり、古典的な芸術価値を評論すべきではない。