気膜造形『 』上巻   高橋士郎  原文 English 精霊の森 

「古事記上巻」について  
   日本に佛教が伝来した新しい時代に、古い事を記録した「古事記」が編纂された。
  「古事記」上巻には、87柱の神々が列記され、その生成順序と、神の数の計算が記述されている。
   しかしながら、その多くの神は、その後の「古事記」中巻下巻に登場せず、その詳細な説明もない。
   読者は漢字媒体に隠された実態を解読して空想することとなる。
   文字の解読は、眼に見えない想念を類推し、頭脳活動の快感を誘う。
   我々は、知的世界に帰属しているより、遥かに多くをイメージ世界に帰属している。
→m4v →時代背景「死者の書」


「高橋士郎 古事記展」
2020年7月23日〜10月11日 川崎市立岡本太郎美術館 

「気膜」 多摩美術大学研究紀要20号2005年









1)「別天」ことあまつ 5神 Exclud Gods 
氣象未效・無名無爲・誰知其形から、姿のない一代限りの見えない神が現れる。メタ神話
「触らぬ神」Tree untouched gods  
Gods of Overseas 海外の神
◯天之御中主(あめのみなかぬし)Continental gods 大陸の神 (独身隠身#1)
◯高御産巣日(た かみ むすび)Peninsular god 半島の神 (独身隠身#2)
◯神 産巣日(  かみ むすび)Marine god 海洋の神 (独身隠身#3)
大陸の思想 阿弥陀 景教 明教 盤古 魂騙 帝国 徐福 [Tengrism] [天空神] 
半島の思想 韓神 神籬ひもろぎ 降臨 天若日子 心御柱 韃靼 らち埒
海洋の思想 稀人 海人 常世 根の国 黒潮
古事記から排除する海外の神に、名前をつけて、その実態を隠す。語っては逝けない神。
ニュースピーチ思考停止 三角関係

「発生の神」
◯宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこじ)God of growth (独身隠身#4)
その世が芽生える原理。目に見えない細胞寸法 水と油の分子膜による自己組織

「思考の神」
◯天之常立(あめ の とこたち)God of thinking (独身隠身#5)
その世の対象性原理。 目に見えない思考秩序 シンメトリ  サイバー空間

2)「七代」  ななよ 12神  Genesis Creation 
独身隱身の2柱と、男女5組10柱の「地球環境の創造主」が現れる。
「重力の神」
◯国之常立(くに の とこたち)
God of gravity (独身隠身#6)
この世の氣性原理 その1 落下運動 形と寸法重力大気に既定される

「大気の神」
 
◯豊雲野(とよくもの)God of atmosphere (独身隠身#7)
この世の氣性原理 その2 上昇運動 熱エントロピの動的均衡と対流 八雲

「大地の神」 
◯宇比地邇(うひ ぢに) God of ground 大地の神
◯須比智邇(すひ ぢに)Goddess of ground 大地の女神
この世の氣性原理 その3 大地の積層 加算造形 土壌

「岩石の神」
◯角杙(つぬぐい)God of rock 岩石の神
◯活杙(いくぐい)Goddess of rock 岩石の女神
この世の氣性原理 その4 大地の固着 大地の反力と接地電位 杙 ファスナ 加工

「谷戸の神」
◯意富斗能地(おおとのじ)
God of topography 谷戸の神
◯大斗乃弁 (おおとのべ)Goddess of topography 谷戸の女神
この世の氣性原理 その5 大地の浸食 減算造形 山と川が形成 

「生命の神」
◯淤母陀琉(おもだる)God of life 生命の神
◯阿夜訶志古泥(あやかしこね)Goddess of life 生命の女神
この世の氣性原理 その6 多様性の神 交換融合する生命 

「相対の神」
◯伊邪那 岐(いざなぎ)God of relative 相対の神   イザナミ
◯伊邪那 美(いざなみ)Goddess of relative 相対の女神 イザナギ
この世の氣性原理 その7 二項相対の神 生死と男女のストレス  生気

3)「生国」 くにうみ 14嶋 12神  Japanese Islands  
伊邪那岐と伊邪那美が日本列島をつくる。 大八島と六島の形成順序は大陸への航路を示す。
航路 その1 四国-出雲系 
淡道之穗之狹別嶋 (あはぢのほのさわけのしま) Riceear cutoff island 淡路島 神名ナシ
伊豫之二名嶋 (いよのふたなのしま) Twins island 四国
◯愛比売 (えひめ) Lovely goddess 伊予国 
◯飯依比古 (いひよりひこ) Boiled rice god 讃岐国
◯大宜都比売 (おほげつひめ)  Great food goddess 粟国
◯建依別 (たけよりわけ) Brave god 土左国
隱伎之三子嶋 (おきのみつごのしま) Triplets island
◯天之忍許呂(あめのおしころわけ) God of sky force 隠岐群島
航路 その2 熊襲-新羅系
筑紫嶋 (つくしのしま) End island 九州
◯白日別(しらひわけ)White god 筑紫国
◯豊日別(とよひわけ)Luxuriant god 豊国
◯建日向日豊久士比泥別(たけひむかひとよくじひねわけ)Luxuriant brave god 肥国
◯建日別 (たけひわけ)Brave god 熊曾国
伊伎嶋(いきのしま) Going island 壱岐島
◯天比登都柱(あめひとつばしら)One pillar god
津嶋 (つしま) Harbor island 対馬
◯天之狭手依比売(あめのさでよりひめ)Fishing net goddess
航路 その3 韃靼-大和系
佐渡島(さどのしま) Go across island 佐渡島 神名ナシ
大倭豐秋津嶋(おほやまととよあきずしま) Great our luxuriant dragon fly island 本州
◯天御虛空豐秋津根別(あめのみそらとよあきつねわけ) Dragon fly at august god
航路 その4 遣唐使系
伊邪那岐と伊邪那美が帰ってきた後に、六島がうまれる。
建日方別 / 大野手比売 / 大多麻流別 / 天一根 / 天之忍男 / 天両屋
→まつろわぬ人々

4)「生神」 かみうみ 23神  Japanese Nature
伊邪那岐と伊邪那美が 日本列島の生態環境をつくる。 生息空間の液相 固相 気相
「大事の神」 
◯大事忍男(おおごと おしお) God of great work mov
生物は生息環境を選び。巣,穴,隠れ場,化学的環境などを構築し、新たな進化の枠組みを造る。 

「棲処の神」 God of shelter  
◯石土毘古
(いわつちびこ)
God of mud nest
洞窟の神
◯石巢比賣
(いわすひめ)

Goddess of rock nest
洞窟の女神
◯大戸日別
(おおとひわけ)

God of gateway
出入口の神
「家屋の神」 God of house  
◯天之吹男
(あめのふきお)

God of wind
対風の神
◯大屋毘古
(おおやびこ)

God of roof
屋根の神
◯風木津別之忍男
(かざもつわけのおしお)

God of stractur
構造の神

「海の神」 
◯大綿津見(おお わたつみ)
 God of sea  

「川の神」 
◯速秋津 日子(はやあきず ひこ)
 God of river  汽水  
◯速秋津 比賣(はやあきず ひめ) Goddess of river 流水

「用水の神」God of wateray 分配,用水 波紋,水泡,渦巻,飛沫 
川の神が、2組8柱を産む 川の浄化作用 動水 湧水


頬 那藝(つら なぎ)
Surface calm
凪の波紋
の神
頬 那美(つら なみ)
Surface waves
波の渦巻の神
 表面張
沫 那藝(あは なぎ)
Bubble calm
凪の水泡の神 風船
沫 那美(あは なみ)
Bubble waves
波の飛沫の神
 分子間力
天之 水分(あめの みくまり)Water divider of sky  天之 久比奢母智(あめの くひざもち)Gourd of sky 水分配の神
国之 水分(くにの みくまり)Water divider of earth 国之 久比奢母智(くにの くひざもち)Gourd of earth 用水の神 瓢箪
「風の神」
◯志那都比古(しなつひこ)God of wind  呼吸 息

「木の神」
◯久久能智(くくのち)God of tree  重力感知細胞

「山の神」
◯大山津見(おほやまつみ) God of mountain 透水

「野の神」
◯鹿屋野比賣(かやのひめ) Goddess of field 静水

山と野の神が、4組8柱を産む
泥の神
天之狭土(あめのさずち)
Mud of sky
国之狭土(くにのさずち)
Mud of earth
霧の神
天之狭霧(あめのさぎり)
Fog of sky
国之狭霧(くにのさぎり)
Fog of earth 
渓谷の神
天之闇戸(あめのくらと)
Vally of sky
国之闇戸(くにのくらと)
Vally of earth
神隠の神
大戸惑子(おほとまとひこ)
Spirit away god
大戸惑女(おほとまとひめ)
Spirit away goddess

「船の神」
◯鳥之石楠船(とりのいはくすぶね)God of boat  浮遊論

「食物の神」
◯大宜都比賣(おほげつひめ) Goddess of Foods  

 

から蚕
から稲
から粟
から小豆
陰部から麦
から大豆
を生む。  

「火の神」
◯火之迦具土 (ひのかぐつち)God of Fire    熱励起発光

「造形の神」God of molding
◯金山 毘古 (かなやまびこ)God of iron 鉄の神
◯金山 毘売 (かなやまびめ)Goddess of iron 鉄の女神
◯波邇夜須毘古(はにやすびこ)God of clay 粘土の神
◯波邇夜須毘売(はにやすびめ)Goddess of clay 粘土の女神
◯彌都波能売 (みつはのめ) God of water 水の女神 
◯和久産巣日 (わくむすび) Goddess of water 水の神
伊邪那美の内蔵からゲロ・うんこ・おしっこが漏洩して3種類の造形素材となる。
伊邪那美は、迦具土を出産したとき、女陰の火傷で死ぬ。異界アンヌンAnnwn

  
哭時 1神  伊邪那岐の涙から、香山の樹下に座す泣女がうまれる。 ソフトパワー 視覚 mov 
「涙の神」God of soft power
◯泣澤女(なきさわめ) Goddess of weeping valley


イザナミ
写真 1 2
動画 mov

イザナギ
写真 3 4
御刀 8神 伊邪那岐が、火の神を征伐すると、鉄剣の血が飛散って磐座と反応する。ハードパワー
2価の鉄原子をもつヘム分子は、元気を全身に巡らせて肉体を活性させて、現実社会を突き動かす。
「鉄剣の神」 Gods of hard power
剣先の血が磐座と反応して
◯石 折(いわ さく)  Rock splitter
◯根 折(ね  さく)  Root splitter
◯石筒之男(いわつつのお)Rock man
根本の血が磐座と反応
◯甕 速日(みか はやひ)Hot fire
◯樋 速日(ひ  はやひ)Fierce fire
◯建御雷之男(たけみかずちThander roar
剣柄の血が磐座と反応
◯闇 淤加美(くらおかみWaterfall dragon
◯闇 御津羽(くらみつはFountain dragon
迦具土の体が分解して8方に拡散する
頭所
胸所
腹所
陰所
正鹿山
淤縢山
奧山
闇山
まさかやま
おど やま
おく やま
くら やま
Slope-Mountain
Descend-Mountain
Innermost-Mountain
Valley-Mountain
左手
右手
左足
右足
藝志山
羽山
原山
戸山
しぎ やま
は  やま
はら やま
と  やま
Lush-Mountain
Foothill-Mountain
Flat-Mountain
Outer--Mountain
肥大化した大脳皮質を持て余す人類は、その創作エネルギーを宗教や芸術などに向けて消化するが
近代以降、行き場を失った創作エネルギーが、いったん物質界に向かうと、
粗野な工業生産物を大量に生産し、地球環境をも破壊しはじめる。
儚い肉体は、堅牢な物体に憧れる。 揺れる魂は、永遠の思想に憧れる。

5)「黄泉」 よみ  Land of Deas
生命活動の停止と腐敗分解 人は他界を体験することがない 死ぬのは何時も他人
生物は、生物の屍骸が腐敗堆積した、豊かな土壌の上で生息する。遺骸としての土壌 デトリタス

「八雷神」Gods of eight thunders 
伊邪那美の死体に蛇がとりつく 放電発光 電気の美術  浮遊への本能
大雷 
Great
Thunder
電離 プラズマ
火雷 胸
Fire
Thunder
稲妻 励起
黒雷 腹
Black
Thunder
雷雲 磁気 電荷
折雷 陰部
Tear
Thunde
撃雷 放電 霹靂
若雷 左手
Young
Thunder
帯電 電界
土雷 右手
Earth
Thunder
落雷 陰極 光電
鳴雷 左足
Rumbling
Thunder
雷鳴 音波
伏雷 右足
Couchant
Thunder
幕電 投影
「黄泉軍」  (よもついくさ) Underground army 
「黄泉比良坂」(よみひらさか) Slope to underground
伊邪那岐は、伊邪那美を迎えにいくが、黄泉軍(よもついくさ)に追われる。mov

伊邪那岐が、鬘(かづら)を投げると、蒲子(えびかづらのみ)なる。
伊邪那岐が、湯津津間櫛(ゆつつまぐし)を投げると、笋(たかむな)となる。
黄泉比良坂(よもつひらさか)で、桃子三箇を投げると黄泉軍は退散する。

脱着身之物 8神 「汚染着衣」 Pollutant  
伊邪那岐が、汚れた着衣を脱ぎ捨てると陸路の禍事となる 怪物
      汚れた腕輪を脱ぎ捨てると海路の禍事となる

◯衝立船戸
(つきたつふなと)

Thrust-Erect-Defense
 道標の禍
◯道之長乳齒
(みちのながちは)

Long-Road
 長旅の禍
◯時量師
(ときはかし)

Loosen-Put
 時間の禍
◯和豆良比能宇斯能
(わずらいのうし)

Troublesome
 身体の煩
◯道俣
(ちまた)

Road-Fork
 分岐路の禍
◯飽咋之宇斯能
(あきぐいのうし)

Satiation-Open-Mouth
 飽食の煩
    ◯奧疎     (おきざかる)    Offing-Distant 引潮の禍
    ◯奧津那藝佐毘古 (おきつなぎさびこ)Offing-Wash   沖の波
    ◯奧津甲斐辨羅  (おきつ かいべら)Offing-Intermediate     離岸流
    ◯邊疎      ( へざかる )    Seashore-Distant     上潮の禍
    ◯邊津那藝佐毘古 (へつ なぎさびこ) Seashore-Wash   岸の波
    ◯邊津甲斐辨羅  (へつ かいべら) Seashore-Intermediate  海浜流
      左の手纒  右の手纒

6)「禊」 みそぎ  14神  Catharisis
伊邪那岐が川の中流で禊をすると、災の神と、災を治す神が生まれる 黄泉帰る 蘇る 甦る
「多くの物忌み」
◯八十禍津日(やそ まがつひ)Eighty-Evils 諸悪
「巨悪の呪い」 
◯大 禍津日(おほ まがつひ)Great- Evils 社会の亀裂 ビッグブラザー 


「再生の神」God of healing 
◯神 直毘(かむ なおび)
聖なる直す活力 厄払い 
→m4v
「免疫の神」God of immunity
◯大 直毘(おお なおび)
大なる直す活力 生態懇願物質
→mov
「浄化の神」Shrine Maiden
◯伊豆能賣(いずのめ)
清浄な巫女 演技直し 
→m4v


「航海の神」God of voyage 
海底の守護神
◯底津綿津見(そこつわたつみ
God of underwater mov
◯底筒之男 (そこつつのお
Underwater man
海中の守護神
◯中津綿津見(なかつわたつみ
God of seabed mov
◯中筒之男 (なかつつのお
Seabed man
海上の守護神
◯上津綿津見(うわつわたつみ
God of marine
◯上筒之男 (うはつつのお
Marine man


「統治の神」God of governance 三貴人 
◯天照(あまてらす)
 Goddess of sun
左目から、昼を統治する太陽神
◯建速須佐之男たけはやすさのを
 God of outlaw
鼻から、海を統治しない無頼の神
◯月讀(つくよみ)
 God of moon
右目から、夜を統治する月の神