自由藝術史 →年表 高橋士郎 [Theme music]
写真や電気などの近代文明の進展に伴い、印象派絵画以降の芸術の有様と役割は大きく変貌した。現代における芸術の表現領域は、伝統的な絵画・彫刻・演劇などから、環境的かつ観客参加型のインタラクティブアートにまで拡大されている。美的感性の対象領域を膨張させた、芸術メディアの歴史を概観する。
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芸術の終焉
1863年ヴェルヌの未刊小説「20世紀のパリ」
1892年「カルパチアの城」 ジュール・ヴェルヌ |
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光描術と絵画芸術
光で描く撮形術の発明 奉安殿
光を描く印象派の誕生 光の美術 夜の絵画
絵画技法の反乱:第7回印象派展 |
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メディア芸術
映画技術による文芸演劇の変貌 帝国美術学校 |
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無意識の発見
録音機械による言語の発見 ソシュール 音の美術
1897年ストーカ小説「ドラキュラ] フロイドの無意識解釈
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現代美術の始まり
1914年ルーセル小説「ルクスソルス」の自由芸術
第一次世界大戦前後の芸術運動 マルセル・デュシャン
未来派 抽象 ダダイズム 構成主義 バウハウス シュールリアリズム |
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人間に成る フランケンシュタインコンプレックス 福島1号
電気照明による芸術表現の変貌 電動機 電気の美術
1818年メアリ小説「フランケンシュタイン」
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顕微鏡による生気論の変貌 魂と呼吸
飛翔への本能 肥大化した大脳皮質
拡張する感性 視覚の美術
人間性の拡大 |

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メインフレームの恐怖
1968年キューブリック映画「2001年宇宙への旅」 ソフトウエアの優位
ネットワークの発達 技術研究から人間研究へ
1948年オーウエル小説「1984」と冷戦 二重言語 言葉遊び
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絵画の方程式
ルネッサンス絵画とCGアルゴリズムの発展過程 絵を描く機械
ダビンチの絵画論:ランバートの法則、スフマート法:ラジオシティ法
セザンヌ:メタボ ール法 ゴッホ:レイトレーシング法
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カウンタカルチャとパソコンの誕生
ホビーコンピュータによるゲームソフトの流行
アップル社やMS-DOSなどの成功
コンピュータが個人の所有となっていく過程 |

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マイコンの構造と機械語
チューリングマシーン 1972 インテル8080の構成と動作
マシン語プログラムの原理と実際 作品「踊る1本の棒」
「マイコン制御シリーズ:電脳諧調」
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アプリケーションソフトの思想と原理
ハイパーテキスト、スプレッドシート、リレーショナルデーターベース
BMWファームウエア インターネット ITS
脳科学や生命科学、コンピュータと人間の相違点
生物と機械のセンサ、機械の記憶装置 |

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コンピュータとアートの出会い
技術と芸術による新しい美術表現の試み
1955 運動展 1968 マシーン展 1968 セレンディピティ展
1972 キネチックス展 1969 エレクトロマジカ展 1973 国際コンピュータアート展 |
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数理的観念
人類の原始より内在するシンメトリの美意識 ホモサピエンス
乾燥地帯の幾何学造形「ムカルナス」のレンガ単位元の集積建築
湿潤地帯の幾何学造形「竹組細工」の直線幾何構造 |

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機械時代の芸術
機械による身体感覚の変容と拡大 機械のメタファ
キネティックアート・ロボテックアート 機構・ 柔軟・ 構造・素材・加工
「立体機構シリーズ:詩的平行四辺形」 |

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電気時代の芸術
伝統的な絵画・彫刻・演劇の表現領域の拡大
流体の美術 粒体の美術 磁気の美術
「空気膜造形シリーズ:空気観想」 |
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情報時代の芸術
感覚に関する新たな科学理論 万国博覧会における総合環境芸術
観客参加によるインタラクションシステム 双方向作品 拡張現実
ワールドワイドウエブ 情報デザイン学科 ソーシャルメディア |
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大気の発見・重力の発見・大地・寸法・カオス・想念などの新たな問題点
地球環境における自然物/人工物/芸術
バイオアート 生命 |

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未来へ向かって
芸術を担保する権威機関
芸術制作におけるフレーム問題 価値感 情藝研究 真善美
カームテクノロジ オルタナティブメディア Alternative Media |